畑野智美の「シネマコンプレックス」を読む。
これもいわゆる「お仕事もの」だけど、シネコンで働く様々な世代と男女が入り混じった群像劇でもある。
昔からなぜか映画館という場所が好きで、地元の小さな名画座も良いけど、大掛かりなシネコンも好きだ。こじゃれたデパートやテーマパークなどより都会的な雰囲気にひたれるような気がする。で、この作品はいつものようにちょっとめんどくさいようなアルバイト達の人間関係を描きながら、それを物語の後半に向けて丁寧に解きほぐすように、それぞれの人生のささやかな希望を見出していく。相変わらずうまいですねえ。こちらも気軽に読める作品なのでぜし。