先日のひまわり畑の帰りに、少々クルマで横走りして群馬県立館林美術館で行われている「野口哲哉展-THIS IS NOT A SAMURAI」を見てきた。野口哲哉の作品は、たしか以前NHKの日曜美術館で取り上げられていて、一度現物を見たいと思ってたので。
サムライがスニーカーを履いてたり、シャネルとコラボした装束身に着けていたり、精巧に作られたサムライ像にリアルとフィクション(あるいは現代的なものと前時代的なもの)が同居してます。もともと、このころの鎧とかの和っぽい質感(和なのは当たり前だけど)って好きなんですよね。歴史に疎いから良く分からないけど、江戸時代のこうした装束とか刀とかって、戦闘時の実用性から離れていって、どんどん美的な観点で進化(?)してしまったんだと思う。そこに現代の作家が新たなアイデアを加えているから、いろんな意味で面白い。
展示点数はかなり多くて、じっくり全部見るとかなり時間がかかります。最後の展示スペースのみ撮影可能になっているので、パタパタと写真撮ってきました。
この人の作品をみてると、「表情」は顔の表現だけじゃないことがよく分かります。ちょっとした背中の丸め方や首の傾げ方、体の捻り方でずいぶん表情が変わってきますね。
不思議なことに現代的なものとの組み合わせに全く違和感がない。もちろんそうなるように作ってるんだろうけど、やっぱりこの時代の装束は今から見ても十分かっこいい。
伊丹十三か??
ガラス越しの外の様子を見ながら、夏らしく水を使った涼し気な演出や、と思ったら本物の夕立と雷雨でした。
緑に囲まれた立地で非常に美しい美術館です。少々遠いですけどお時間があればぜし。